2023年度第21回定例ゼミ
日程:2023年12月1日(金)
会場:W8 307
司会:嶺山 議事録:石鍋
1. 伝達事項
中山先生:実験室エリアに関する注意事項の周知
2. Main topic:既往研究のレビュー(Review of previous researches)
研究の目的を簡潔に述べた上で、既往の研究をレビューする。自身の研究のオリジナリティ・強み・関連研究との違いが分かる発表を行う。
(presentation 10mn, Q&A 5mn)
Presenters:藤本,前川,増井
以下、質疑応答で挙がった質問
藤本:
・オリジナリティに関して,EISを挙げていたが,既往研究における電気抵抗の測定結果は直流によるものか?
→直流のものと,固定値の交流のものがある.
・養生直前と24時間後で電気抵抗が変わらないものがあるか,正しく硬化を評価できているのか?
→検討したい.
・FAとか高炉スラグは産業廃棄物ではなく,産業副産物と表現した方が良い
・水和反応で硬化するセメントと,脱水縮重合反応で硬化するGPで電気抵抗値にはどのような違いがあって,どのようなメカニズムの違いがあるのか.
→電気抵抗値の測定結果としては違いが見られたが,硬化挙動との関連性に関しては要検討.
前川:
・FA種類によっては,OPCよりも乾燥収縮の影響が小さい結果になっているが,なぜそっちが使用されないのか.種類毎の違いは何か
→乾燥収縮の影響が小さいものは生産量が少ない,比表面積の違い
・高温養生によってクリープが発生しにくくなっている要因は,アルミナケイ酸塩反応の進行度が速く,50nm以下が緻密になっていることによるものか?
→個人的には,常温養生の方が緻密になっている気がする
・収縮とクリープというメカニズムの違う二つを研究しているが?
→水分移動という観点から関連の大きいものであるとみている.
増井:
・背景に関して,建設業の現状等触れていたが,研究との関連性は?劣化したPC構造物の解析を行うのか?
→健全なPC構造物がどのような流れで劣化していくかを明らかにしたい.
・解析上での破断の表現方法を変えることをオリジナリティとしていたが,それぞれの違いとメリットデメリットは?
→既往研究(断面積を小さくする)では,仮定する要素が多く,プレストレスロスエリアの特定も行いたいので不適であると考えた.
・鋼材の撚り具合をパラメータとしていたが,実物では様々あるのか?既往研究は?
→鋼材径の10-20倍で一周がデフォルト,変えてみての影響が見たい.撚り具合はあまり既往研究で示されていない.
・RCとPCで腐食要因と過程は異なるのか?
→PCの方がRCより内側にあるので,PCの腐食はその時点で構造物としての耐力が怪しいなどの問題がある.
・腐食ではグラウトの充填不足等が問題となると思うが,解析上でそれらを表現する予定はあるか?
→どのように表現するのか検討中.
先生方からのコメント
中山先生 :自分のオリジナリティをうまく説明できているが,説明時に自分の仮説も含めるとより効果的なのではないか.やることだけがオリジナリティではなく,やった結果起こると思われることも含めてオリジナリティ.
千々和先生:背景知識も含めて良い質問が多く,知識に関して良い雰囲気ができていた.
岩波先生 :4Qに向けて,リフレッシュを.卒業生は論文に向けて,それ以外の人は来年以降に向けて頑張ってください.
3. 岩波文庫
藤本 :「100人の囚人と1個の電球」
増井 :「施工がわかる イラスト土木入門」
岩波先生 :「大学で何を学ぶか」
千々和先生:「ヘンな論文」
中山先生 :「坊っちゃん」
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