2019年12月20日金曜日

第25回 定例ゼミ
2019/12/20 10:45~12:30

司会:岩波先生
議事録:高橋

1.全体連絡
へきぞの:来週火曜(15:30~16:00)に打設室の片付けします.
トム:60Lミキサー片付け報告

2.今週の目標達成度
曽川:アンケート提出!修論10P書きました.
バンク:70%完了.今日中に終わらせます.

3.実験進捗
矢部・井上:載荷試験
ラジブ:打設.混和剤の影響で硬化せず?
伊藤:疲労試験継続中
田中:圧縮試験,水圧載荷
宮村:曲げ試験,ポロシメーター(調子悪いです,,)

4.発表
山崎さん(D):研究進捗.来週金曜に最終発表です.

5.岩波文庫
一分間厳守です!!!!
曽川さん:「いじめの構造」大人でもいじめはある.いじめが発生するメカニズムがわかりました.
バンク:「Ted.com」World famous top show platform! 英語力の向上にも良いです.
伊藤:「世界はシステムで動く」研究をシステムで考えると,問題を解決した時点で新たな問題が発生することを考えなければならない.
田中:「ある閉ざされた雪の山荘で」きれいな結末,きれいにまとまってる.
椎谷:「道路の日本史」古代駅路から高速道路へ.
下村さん:「インドのカレーは夕陽色」好きこそ物の上手なれ,男のロマン.
中山先生:「りんごかもしれない」論文を読んでても,そこに書かれていることだけがすべてではないということを意識しよう.うがったものの見方をしちゃうときは,絵本がいいよ.
千々和先生:「宇宙創成」宇宙を人類が“どのように”理解したか,歴史がわかる.
岩波先生:「差額切手」海外に送るときに足りない分の差額.海外に送るときに使うから和柄になっています.

年内最後のゼミでした。来年もよろしくお願いいたします。

2019年12月17日火曜日

第24回 定例ゼミ
2019/12/13 10:45~12:30

司会:中山さん
議事録:高橋

1.全体連絡
岩波先生:明日の合同ゼミは自分なりの目標を掲げましょう.
千々和先生:パーティで話す人を変えてみましょう.
椎谷:忘年会が月曜にあります.
中山さん:学生実験について
矢部:合同ゼミのお金徴収します,5大ニュースの案内

2.実験報告
矢部・井上:載荷試験
田中:打設,水圧載荷
3.ランドマーク
中山さん:4Qランドマークの説明

5.発表
バボ・栗原・ラジブ:研究進捗

6.岩波文庫
栗原:「失われる物語」小説としておもしろいです.お土産していきます.
トム:「wizard of earthsea」オンラインでも読める!
ラジブ:「life of pi」漂流した話.どうやって生き残っていくのか?
バボ:「ロッキー」あきらめない人の感動ストーリー

2019年11月22日金曜日

第23回 定例ゼミ
2019/11/22 10:45~12:30

司会:蔡
議事録:高橋

全体連絡
中山:来期のゼミ予定について(司会:博士学生と先生,発表と質疑を10分ずつ,岩波文庫を先生も発表します)

実験
矢部・井上:打設
伊藤:疲労試験終わりました,型枠除去,鉄筋作業
田中:水圧載荷,圧縮試験

ランドマーク
並松様(社会人ドクター,JR東海)
社会人学生の実際を知ることができました.貴重なお話ありがとうございます.

発表
曽川・へきぞの:研究進捗

岩波文庫
蔡:「ビリギャル」中国の高校生に人気!
曽川:「世界史の構造」「世界史の実験」日本人はどこから来たのか!?
井上:「ラグビーのルール」実は安全にプレーするためのルールがたくさん!
矢部:「三体」蔡くんに教えてもらった中国SF.11次元まで使える人がいる.
ラジブ:「Titanic」romantic movie!
伊藤:「動的平衡ダイアローグ」結局この世の生物は動的平衡.
リダ:「europix」映画サイト
バンク:「スノーピアサー」永久機関を持つ列車の映画 
エク:「starwards9」子供のころに勇者になった!
田中:「アクタージュ」本当にとってもおすすめ!!!
椎谷:「チキンワークス」とってもヘルシー
高橋:「けっきょく,よはく」思い切って余白をあけてみよう.わかりやすくなるかも
宮村:「壬生義士伝」かんいちろうさんの感動ストーリー

へきぞの:「IT THE END」ピエロ恐怖症克服のために毎年見ています.一緒に見に行きましょう!

2019年11月15日金曜日

第22回 定例ゼミ
2019/11/8 10:45~12:30

司会:矢部
議事録:高橋

1.全体連絡
高橋:名簿更新します。
栗原:パソコンのアップデートをします。
西尾:懇親会あります。
中山さん:明日の合同ゼミは創プロです。
伊藤:備品を少なくなったら発注しましょう。

2.実験
宮村:ポロシメーター、壊れました。
高橋:電位測定
田中:水圧かけた
伊藤:打設
矢部、井上:圧縮試験
椎谷:削孔試験(100t試験機、マシンのバルブを開けてから切るようにしてください)

3.ランドマーク
安部日鋼工業 北園様
PC専業者としての仕事の仕方が学べました。線路の枕木にも注目してみようと思いました。

4.発表
伊藤、田中:研究進捗

5.岩波文庫
時間の都合上、なし

2019年11月8日金曜日

第21回 定例ゼミ
2019/11/8 10:45~12:30

司会:高橋
議事録:高橋

1.全体連絡
矢部:飲み会のスケジュール入れてください

2.実験
宮村:抵抗測定、全塩化物イオン
田中:打設、ポロシメーター、水圧試験
伊藤:疲労試験終わりました
バンク:載荷試験
井上・矢部:打設

3.ランドマーク
時田様(首都高技術センター)
Generalist or Specialist?

4.発表
椎谷・バンク:研究進捗

5.岩波文庫
時間の都合上、なし

2019年11月1日金曜日

第20回 定例ゼミ
2019/11/1 10:45~12:30

司会:Peldon
議事録:高橋

1.全体連絡
中山さん:見学会について、気のゆるみからくる実験での事故について
トム:二週間帰省します。

2.実験進捗
へきぞの:腐食減量測定
伊藤:疲労試験
バボ:引張試験、試験体サイズをあらかじめよく考えましょう。

3.今週のゴール
田中・トム:達成しました。

4.発表
蔡、高橋、矢部:研究進捗

5.岩波文庫
曾川:「行動経済学の使い方」入門者にも分かりやすい。
バボ:「JOKER」シリアスな映画…流行ってます
ラジブ:「SHAWSHANK」受刑者の感動ストーリー。
バンク:「craigslist Tokyo」東京の生活には必須。すごく便利です。
伊藤:「お金2.0」めっちゃおもしろいです。以上。
トム:「artemis fowl」ディズニー映画。本もあります。
田中:「告白」復讐劇。
椎谷:「相席食堂」つっこみどころまんさい。
へきぞの:「量子コンピュータがすごい」スパコンの1億倍!!
栗原:「一九八四年」社会主義批判。

2019年10月28日月曜日

19回 定例ゼミ
2019/10/25 10:45~12:30

司会:蔡
議事録:高橋

1.全体連絡
矢部:合同ゼミの会費集めます。
中山さん:11/7~15に100mmパイゲージ使う人申し出てください。

2.実験進捗
田中:水圧、圧縮試験
宮村:ビッカース硬さ
伊藤:疲労試験、来週に延期します
へきぞの:鉄筋取り出し
井上・矢部:曲げ試験
バンク:打設
高橋:脱塩終わりました

3.ランドマーク
稲葉様(SCOPE)
海外工事の現状がよくわかりました。

4.発表
西尾:研究進捗
蔡くんの発表は時間の都合上、次回に延期です。

岩波文庫

時間がないのでなし

2019年10月18日金曜日

18回 定例ゼミ
2019/10/18 10:45~12:30

司会:矢部
議事録:高橋


1. 全体連絡
中山さん:学生実験連絡
蔡:新メンバー向け連絡

2. 実験進捗
田中:ビッカース硬さ、ポロシメータ(セルが割れて水銀が漏れた、原因探索中)
伊藤:打設
宮村:圧縮試験、ビッカース硬さ
矢部:打設

3. 発表
宮村、井上:研究進捗

4. ランドマーク
岩波先生
先生の人生がよくわかりました。これからは、あえて厳しい道を選ぼうと思います…!

5. 岩波文庫
曽川:「コンビニ人間」「知人の愛」主人公がやばいシリーズ。
バボ:「THE BIG SHORT」世界経済の破綻に関する映画です。
ラジブ:「Researchgate」気になる研究者からいろいろな情報を紐づけてあるサイト。
バンク:「Grammarly」スペルミスを直してくれる!
トム:「Earthsea」フィクションのおすすめです。
伊藤:「ハートドリブン」“合理的”はもう古い。これからはハートです!
田中:「十二人の死にたい子どもたち」おもしろいホラーミステリー!
椎谷:「某」人間の形をしたなにかが人間世界に入る…?まだ読んでないのでみんなで読みましょう。
へきぞの:「C言語による有限要素法入門」ロマンや物語性を感じる…。
栗原:「工具読本」「目で見てわかる使いこなす測定工具」工具を知ると便利。人生いろいろ変わる。


2019年10月4日金曜日

17回 定例ゼミ
2019/10/05 10:45~12:30

司会:高橋
議事録:蔡



1.全体連絡
中山さん: 学生実験の打設準備。チームのリーダーと名前を決めましょう。

2.実験
田中:水圧試験、圧縮試験
へきぞの:電位測定
矢部:打設
井上:打設

3.レビュー
曾川:モデル構築 80
Tomworking inprogress

4.発表
Aek(エぐ):自己紹介、日本大好き、タイランド紹介
Lida(リダ):自己紹介、カンボジア紹介、農業の紹介、仕事履歴、卒論テーマ
Yu(兪);自己紹介、中国浙江省料理、西湖、ホビー
Peldon(ぺルドン):自己紹介、ブータンの名所(山にあるお寺)、研究や仕事履歴、ホビー、ブータンの紹介

5.岩波文庫
発表人数が多かったため、今回無し

6.ランドマーク
山崎さん;履歴、会社紹介、補修企業売上No.1!! 自分の経験

7.Cポイント
今回無し

2019年9月27日金曜日

16回 定例ゼミ
2019/9/27 10:45~12:30

司会:矢部
議事録:高橋

1.全体連絡
矢部:明日の合同ゼミの会費
栗原:学生実験があるので、実験予定に気を付けましょう

2.実験
田中:打設
バンク:引張試験
へきぞの:計測

3.レビュー
矢部:学生実験
蔡:インターン
高橋:ミーティング準備
田中:実験
椎谷:データ確認
宮村:電気泳動試験
井上:打設準備
西尾:渋谷区
栗原:解析、プレゼン準備
ラジブ:プレゼン準備
トム:論文修正
バンク:プレゼン準備
伊藤:データ解析
へきぞの:実験計画
曾川:モデル構築

4.オリエンテーション
変更点:今後は月曜MTGは513で行う、MTG前パトロールで備品チェックをする

5.前期の目標のレビュー

矢部:目の調子は良い。50%
高橋:体力はついたが有酸素運動は半年で一回しかしなかった
田中:2か月ぐらいは頑張ったけど効果が出なかった
椎谷:無理でした。走る前に自分の健康管理をします。
井上:できた!!
宮村:より肉がついた。-100%
西尾:英語は0、研究室来てないので(語弊がありますが)、英語にも触れられず
蔡:Improved! (by Rajib)
栗原:TOEIC換算で700なので80%です。ニューカマーとコミュニケーションとれた。
ラジブ:論文は出したけど夕食カロリーは-2%
トム:料理スキルあがった
バンク:パイソン頑張ってます!
曾川:テスト系は0%、維持管理は50%
伊藤:最初の一週間で目標の意味のなさに気がついた。
へきぞの:TOEICは受けてないけどフランスで大成長!C言語はかなりできる!!ITパスポートも受けてない。
中山さん:ジムは0%。緑の靴紐手に入れられず。本も読めず、0%。
岩波先生:順調だったが(-2kgまでいった)ヨーロッパでリバウンド。一か月後の健康診断で頑張ります。二種免許はお金と時間であきらめたが調べた!!長年の夢、骨髄バンクに登録した!!

6.後期の目標
大久保:HSK4or5級を取る
矢部:研究室にいる時間を10-19時に固定
蔡:英語で発表
高橋:ペーパードライバー脱出
田中:ストレッチを寝る前と実験中にやる
椎谷:体調管理
宮村:髪を染める(インナーカラー)
井上:スクワットをしておしりから太ももまでのラインを引き締める
西尾:部活の監督になったので、忙しくても部活に出てノックを打つ
栗原:1時に寝て7時に起きる
Ek:日本語で話したい!日本語の試験を受ける
兪:日本人らしく日本語を話す
ラジブ:日本語の上達
トム:フィクションの本をたくさん読む
バンク:日本語の上達
リダ:日本語の上達のためにバイトする
伊藤:精神が摩耗するぐらい一生懸命やる
へきぞの:ものをなくさない
曾川:土木業界を震撼させる論文を執筆
岩波先生:新しいこと3つやる、教科書を書く
中山さん:一週間に4回朝食を食べる

2019年9月8日日曜日

第六回 スペイン情熱レポート「スペインというネーション」編

連載 

第六回 土木的、地球の歩き方 スペイン情熱リポート(2019/09/08)




こんにちは。



スペインに出発してから早一年、
最終回となる第六回を書きたいと思います。






第六回のテーマは
「スペインというネーション」




これでいきます。




第六回では、第五回までで紹介しきれなかった「アンダルシア」の街を簡単にめぐったのち、僕がスペインで断片的に見聞きしたことを一気に紹介しながら、第六回のレポートのまとめとしたいと思います。




 
第六回の舞台







どうぞ最後までお付き合いください。










まず、第五回までで紹介しきれなかった、

スペイン南部、「アンダルシア」の3つの都市を駆け足でご紹介する。




まず一つ目は











「コルドバ」だ。




コルドバは、711年にイスラム勢力のイベリア半島を制圧して以来、
1236年にレコンキスタでキリスト教勢力に奪還されるまで、(第三回参照)
イベリア半島で繁栄したイスラム王朝(後ウマイヤ朝)の首都として、一時代を築いた。





このコルドバには、もともとはキリスト教徒の教会だったところを、このイスラム王朝時代に大改装が行われてできた、超巨大モスクがある。














メスキータだ。


南北に180m、東西に130mにも渡り、この馬蹄形アーチや天井のモザイク装飾が続く。

こんな光景が信じられるだろうか?





コルドバの街の下からは、非常に立派な、アラブの浴場遺跡も鎮座する。







この空間は、今で言ったらサウナのようなところで、この空間の奥にボイラー室のあったとされる空間へとつながる壁が見える。




レコンキスタ後に、イスラムのこの巨大温浴施設は、街の下へと埋められてしまったが、コルドバは今でも、イスラム王朝の首都があったころの偉大な遺跡が色濃く残されている。



 




「セビージャ」という都市もイスラムの文化を残す。




セビージャの大聖堂とヒラルダの塔



この大聖堂もまた、元々イスラム教徒が築いた大モスクであったが、
レコンキスタ後にキリスト教の大聖堂に改修された。

写真のヒラルダの塔と呼ばれる鐘楼は、イスラムのミナレットを転用したものである。









セビージャにあるアルカサルには、イスラムの装飾が数多く残されている。









最後の都市は「グラナダ」である。




グラナダで最も有名なアルハンブラ宮殿




グラナダは、レコンキスタに最後まで抵抗した、イベリア半島最後のイスラム王朝である
ナスル朝の王宮があった街。









こちらはグラナダの町のはずれにある小高い丘からとった写真だ。
左側の山脈の稜線の先にあるのが、ナスル朝の王宮、アルハンブラ宮殿だ。



この宮殿はまさに、三方を断崖絶壁に囲まれた、イスラム王朝の最後の砦だったのだ。










宮殿東部のヘネラリーフェ離宮には、
ネバダ山脈の雪解け水を活かした水路のあるイスラム造園技術も駆使されている。









余談だが、今回一番目に紹介したコルドバや、第三回で紹介したトレドには、ユダヤ人街が残る地区がある。









写真はコルドバに残るユダヤ人街である。白壁の家の窓にある花の小鉢が特徴的だ。




イスラム文化は基本的に、他の文化を排除せずに受け入れるという特性を持っていたので、ディアスポラ以来、パレスチナの地より離散したユダヤ人たちが、時折、こうした場所に入植して街を築いてきた。








トレドにあるシナゴーク(ユダヤ人教会のこと)の内部の壁には、緻密な装飾とヘブライ文字が刻まれている







さて、
「コルドバ」、「セビーリャ」、「グラナダ」と、アンダルシアの3都市を続けざまに見てきたが、



イスラム文化が、色濃く残るアンダルシアという地域を見ていると、
スペインっぽさとは何だったであろうかと、ふと忘れてしまう瞬間がある。








マドリッドの地下鉄に乗っていて気付いたことがある。




スペイン人は電車に乗っている人の40%くらいしかいないのだ。











もう25%はその他のヨーロッパの国から
その他の25%は南米系の国から
残りの10%はアジア系である。




もっとも、僕らからすると、もはや誰がスペイン人で、誰がイタリア人で、誰がフランス人かだなんて、まるでわからないので、正確な値とはいえないが。

(ちなみに、上の写真は、スペインの地下鉄に多くいる流し)




日本の電車は、いかに日本人だらけだったことか、初めて気付いた。










しかし、気付いたことは、それだけではない。

研究室のイタリア人の友達と旅をしたときに、道行くアジア人を見て、
「あの人は日本人なのか?韓国人なのか?中国人なのか?」とたずねられた。















答えられなかった。


そんなことはないと思っていたが、意外にわからなくなってくるものである。





こんなこともあった。

研究室のメキシコ人の友達に、
「中国語はほとんど読めないし、全然話せないよ」といったら、「何でだ!?」と非常に驚かれた。
















僕は、隣国に対してあまり興味がないのだろうか?












スペインという国土の中に、面白い地域がある。









バスク地方だ。


バスク地方とは、スペインとフランスの国境にまたがるエリアの、少数民族バスク人が住んでいる地域のことである。










バスクで一番大きな都市、ビルバオは、マドリッドから北に山深い山地を越えた先にある、近代的な町であった。









どこかマドリッドやアンダルシアなどとも違う雰囲気が漂う住宅街だ。
奥にはピレネーの山々が見える。






アタプエルカの人類化石遺跡のツアー(第五回参照)に参加したときに、
隣のおばさんに、
¿Todos son españoles?
((ツアーに参加している人は)みんなスペイン人ですかね?)とたずねた。










すると
No, soy de País Vasco(ちがうわよ、私はバスクからよ)、という返事が返ってきた。


スペインとバスクはどうやら違うらしいという感覚が、ここで改めて鮮明となった。






ちなみに、バスクにはバスク語というのがあるが、これはスペイン語と全く違う。







左側に書いてあるのがバスク語のあいさつである。


バスクに来た魔女が、何年もいてようやく覚えられた言葉が、「はい」と「いいえ」だけだったという伝説があるくらい、バスク語は、スペイン人にとっては文法も、単語も違う。



僕からすれば、同じアルファベットなので同じようなもんだと思うのだけれど。









言葉が違うといえばここも違かった。












バレンシアだ。


米がとれ、パエリア発祥の地としてとしても有名な、温暖な地中海に面するこの街。









このバレンシアは、バルセロナのあるカタルーニャ地方の南部に位置する。



だから、彼らが使っている言語は、マドリッドなどで使われている公用スペイン語ではない。カタルーニャ語か、カタルーニャ語の方言が使われているのだ。





普通、スペイン語で博物館は「Museo」だ。


でも、バレンシアやバルセロナでは、






Museu」なのだ。
微妙に違う。


カタルーニャ語だからだ。






バイト先のサムライミュージアムで、スペイン語に聞こえる言語を話している人がいたので、
¿De donde eres?(どこから来たの?)
とたずねてみた。

すると、
Valcerona(バルセロナ)」からきたという。
だからそのまま覚えたてのスペイン語を話してみた。







そしたら、ちょっと話はもういいよ、っていう感じになった。







僕が話していたのは公用スペイン語で、カタルーニャ語ではなかったからだ。










言語はごまかせない。









スペイン国内でもこのところの話題は、かなりナイーブな話題らしい。



研究室に、マドリッドからバスクの方へ向かう、ミランダという小さな町出身の、スペイン人がいたので、この話をちょっとだけ聞いてみた。


















なにも話してくれなかった。










イベリア半島という人々の行き交う地。










ホモ・アンテセソルがたどり着いて以来、ネアンデルタール人やホモ・サピエンスが入り、べトン族をはじめとする土着の諸民族が支配した後、ローマに支配され、その後はゲルマン民族も流入したが、その後イスラム化したイベリア半島。時にユダヤ人も移り住んだ。



半島を支配する人間は著しく移り変わってきたし、移り住んでくる人も様々。

これがスペインなのだ。










中世が終わり、レコンキスタを達成し、統一されたスペイン。

しかし、大航海時代の栄華を誇った大帝国は、再び混沌の時代へと突入する。

内戦を経て、いま、カタルーニャ問題が噴出する。

バスク人などのエトニーをはじめとして様々な民族意識も存在する。

一方で、今でも世界各国からいろんな人種が集まり、地下鉄の混沌を呈する。








多様な人間を受け入れてきた半島であり、今でも多くの人間が混在するスペインであるが、
しかし内部には、いくつかの民族的問題をはらんでいる。


これがスペインなのだ。











翻って日本。

一部の地域や時代を除き、ほぼ一貫して国土と民族が一致してきた。
世界的にも独特なこの歴史と文化は、世界的にはほとんど奇異に映るだろう。

でもそれはある意味、すごさや一種の憧れのような感情を抱かせるのかもしれない。










そしてそれは何か、第一回で、日本の甲冑や鐙を、
スペインの屋敷で見つけたあの感動と、シンクロするような気がしてならない。













いま、ブレグジットやトランプ現象に揺れる世界。


世界は、一体、グローバル化に向かっているのか。
それとも、個々のナショナリズムによって分裂していくのか。




予想もつかない世界の動き。



















スペインというネーションからの問いかけを、
僕たちはどう受け取り、何を考えていけばいいのか。









スペインに旅立ってから1年間考えてきたことだが、そんなに簡単に答えの出る話じゃない。
















しかしながら、スペインでの旅や体験は、
日本にいるだけでは決して味わうことのできない時間を与え、
日本にいるだけでは決して気付くことのできない問題を、立てさせてくれた。













以上、スペインからの問いかけを、皆さんに共有させていただいたところで、
第六回のレポートとさせていただくとともに、
全六回にわたるスペイン情熱レポートを締めくくりとさせていただく。












最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
この場を借りて、読んでくださった皆様に、心よりお礼を申し上げます。




全六回の舞台