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第一回 土木的、地球の歩き方 スペイン情熱レポート(2018/10/03)
こんにちは。
現在マドリッド工科大学に留学中(2018/09/16~2018/12/24)のM1曽川より、
スペインからお便りです。
スペインからお便りです。
つれづれなるままに、書き下したスペイン紀行となりますが、お付き合いくださいませ。
第一回はマドリッドの街をめぐります。
第一回はマドリッドの街をめぐります。
9月16日、マドリッド=バハラス空港に到着、おしゃれな雰囲気漂います
家について早速食料調達、
一番驚いたのは、果物の安さだ。
UVA(ブドウ)など、日本の大きさの一房なぞ、30円くらいで買えてしまう。
「ヨーロッパの果物は全部、スペインが作ってるからね」
と大学の職員が自慢げに言っていた。
特にスペイン南西部など、温暖で乾燥した気候が良いらしい。
大学はというと、
一体がCiudad
Universidaria(大学都市)となっていって、専攻の建物が、
Escuela de Ingeniaria
de Caminos, Canales y Puertos
(直訳は道路・運河・港湾工学の学校)
みんなめんどくさいので、道路の部分の「カミノス」とだけ呼んでいる。
写真を見ると、正面で学生が大量にいるのがお分かりだろうか、
言い方が悪いかもしれないが、よく群れている。
授業の合間、お昼休み(向こうのお昼は13:30~15:00くらい)は、
必ず友達とグループで、よく話し、よく食べて過ごしている。
図書館のスペイン人のコソコソ話も、良くしゃべるのでコソコソになっていないくらいだ。
話す距離(いわゆるパーソナルスペース)もかなり近い。
男女は気づけばすぐイチャイチャしている。
そんな男女を尻目に、マドリッドの街道をめぐります。
上の写真はSolという、マドリッドの中心街にある広場。
王宮やデパートもすぐ近くにあり、東京でいうところの、丸の内という感じであろうか、
夜もみんな町を出歩き、ごはんを必ず仲間と食べている。
ここは、Plaza Mayor(マヨール広場)といって、
スペインのどこの町にも大体こうした広場がある。
こういう風に人が集まり、話す環境ができているのだと思った。
最もにぎわっていたのは日曜午前のラストロと呼ばれるマーケットだ。
とにかくスペイン人は、しゃべりながら、ふれあいながら日々暮らしていて、
常に文化の交流点であったスペインの気風なのかと思った。
日本とは違うと感じた。
スペインに限らずだが、スペイン語の授業に出たりすると、
日本をはじめとするアジア人はモタモタしてるのに対して、
ヨーロッパ人はどうしてこうもスラスラ言葉が出てくるのかと、不思議にも思ったが、
こういうところに理由がありそうだ。
とここでブレイクタイム!
グルメ企画発足!「今週のマドリメシ」
グルメ企画発足!「今週のマドリメシ」
Chocolate con
churros
(チョコラテ・コン・チュロス:チュロス付きのチョコレート)
チュロスはスペイン発祥みたいですよ?知ってましたか?
しかしスペインのチュロスは甘くない。
なぜなら、チョコレートがメインだから。
チュロスにチョコをどっぷりつけていただく、糖尿病まっしぐらのメニュー。
こちらも糖尿病メニュー
マドリッド名物
Vocadillo de
Caramar(イカのリングフライのサンドウィッチ)
日本からトクホのお茶を持参してくるのを忘れました。
こうしたご飯やレストランが集まるところや広場、一番の大通りグラン・ビアなど、
歩いて15分圏内で、東京都より格段に小さい。
というのも、人口は300万人強、現在世界の中で最も人口が多いとされる東京23区の1000万人弱と比べると、人口規模は3分の1近くであろうか。それに比べてやはり東京は、一つ一つの街が大きく、それが連続的に連なる、世界でも稀にみる大都市らしい。
ちなみにマドリッドはどこかというと、
スペインの主要都市と地理
(参考:http://www.voyagesphotosmanu.com/mappu_supein.html)
首都マドリッドはスペインのほぼ中央で、国土の多くを占めるメセタと呼ばれる高原台地の上に位置し、標高が650mという。マドリッドの北には「メセタの背骨」と呼ばれるセントラル山系が構えており、南を向くと、メセタの広大な土地が地平線いっぱいに広がる。
その台地の標高の高い方から、眼下に広大な緑地であるカサ・デ・カンポを望む位置に、スペイン王宮がある。
こちらがその王宮の正面広場である。
王宮内は撮影禁止であったが、スペインの王が職人に作らせた部屋や日用品、世界各国から取り寄せた品々など、日本にはない、豪華絢爛といえる展示品の数々であった。
マドリッドに来たら必ず行くべきだろう。
プラド美術館にも行ったが、圧倒的な絵画と彫刻の収蔵数である。
こうした点、富や財を尽くした装飾や芸術など、
日本にはなく、ある意味かなわない部分だと思った。
かつて王家の持ち物であったというカサ・デ・カンポ方面からマドリッドを眺める。
写真一番左が王宮、隣にアルムデナ大聖堂があり、中央から右がお店や教会が立ち並ぶ街となっている。傾斜に沿って街並みが建ち、より一層の重厚感を見せる。
王宮近くのセラルボ美術館にも行ってみた。
貴族の館のコレクションを収蔵した当館で最も驚いたのは、日本の鎧や鐙があったことだ。
日本の芸術が当時のヨーロッパでも価値を認められていたことを示していて嬉しくなった。
このように、街中、日本を目にすることも多い。
標識がなぜか日本語チョイスだったり、
日本好きのおじさんがいたり、
日本語のシャツを着ている人がいたり、日本語勉強してる学生がいたり。
スペイン人に限らずだが、
街や大学で人に、Soy
Japonés(ソイハポネス)とか話すたび、
「お前日本人か、クールだな、amazingでさ、数年前行ったんだけどさ・・・
・・・Taichí(たぶん太極拳?)ってあれ日本か?(自分:いや違うなあ・・)・・・
・・きれいな国でよ~・・えっとナニyakiだっけかな・・・・で、どこ住んでんだ?」
みたいな話になってきて、特技とか何もなくても、日本人というだけで話になる。ネタになる。認められる。
すごいことだと思った。
セラルボ美術館のコレクションでもそうだが、
日本のやっているものは何でも、ナニコレ?という風に映るんだろうなと思った。
世界の辺境の国なので。
将来もおそらくそうあり続けるし、日本の変わらない部分であって、
しゃべるのが不得意な分、磨いてきた部分なのかもしれない。
そしてそれは世界から認められている。
こんな形でとりとめなくまとめさせていただいて、マドリッドのレポートを終わりたいと思います。
研究もしっかりやっていきます。
お読みいただきありがとうございました。
注)ここで述べたのはあくまで完全なる私見であることをお断りしておきます。
次回もお楽しみに!! Hasta luego!
日本語では、「マドリード」の表記が一般的だと思いますが、発音や現地人的には「マドリッド」のほうが適切なのですか。
返信削除ご質問ありがとうございます。
返信削除日本では「マドリード」という表記が優勢ですが、英語の発音にならって「マドリッド」と表記することがあるようです。どちらも適切だと思います。
実際に発音するときには、Madridの最後のdをほとんど読まずに「マドリッ」や「マドリー」などとなります。ただし、地域によって違いが多少あります。